「ストックホルム・ケース」

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「ストックホルム・ケース」
初日に観る。
観たい映画がないから、こういう作品でもありがたい。
と思ったら、かなりの傑作。
いい俳優の演技で作品がこうも魅力的になる。
「ストックホルム症候群」というのがある。
その発端になったのがこの事件。
犯人に人質になったのになぜか好意を持って
犯人側に協力しはじめるケース。
普通なら犯人に対し恐れるものだが
その犯人がちょっと間抜けだったり人間性があったりすると
恐怖心もやや薄らいでいく。
さらには警察側の横暴さが現れてくると、
犯人側に同情したくなる。
そんなケースは稀だが、1973年の事件はそれだった。
以降、このケースはたびたびあるらしい。
しょっぱなから銀行強盗が始まる。
そこに立てこもった男はラースという
アメリカかぶれのスウエーデン人だった。
ラースは凶悪犯の名前を名乗っていたが
本当はこそ泥的男で、なぜか憎めない男。
この微妙なセンスにイーサン・ホークがぴったり。
ワルぶってもなぜかいい人が出てくる俳優。
「アサルト13」ではちょっと頼りない警察署長だったが
やるときはやるという男が光っていた。
こんどは逆の犯罪者になるが、そのいい人ぶりが出てる。
人質になるのがノオミ・ラパス。
「ミレニアム」「プロメテウス」「パッション」
と個性的な女優で演技力には定評がある。
その彼女の微妙な表情が時間とともに変化していくのがわかる。
こういう細かな演技はさすがだな。
特に涙のシーンが説得力ある。
そこに加わったマーク・ストロングというのも渋い。
この人、あちこち先品に出まくって、
胃にもの存在感でで目立つ。
釈放を条件に犯人との仲介をするのだが、
マーク・ストロングの怪しさがプンプン。
久しぶりに若々しい姿になっているのもみもの。
今時代の事件とは異なるのがおもしろい。
70年代はこのように事件もアナログ的。
なんだかゆっくりして緊張感がない時代だったのかな。
しかし、警察の横暴さや、スウェーデン首相の
非情さがあらわになってくる。
人質の女性ならずともこうした状況には犯人側に傾くのもありえる。
小作品だけど、うまい俳優陣の演技で楽しめる。
そして時代を感じさせる小物にも魅入ってしまう。



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あらすじネタバレ





























1973年
スウェーデンのストックホルム
タクシーで乗り付けたロックかぶれのような男。
クレジット銀行に入ると、機関銃をぶっ放す。
マシンガンで武装した男の名前は“ラース”。
彼は16歳から強盗を繰り返していた。
銀行にいた人を人質に取るかと思われたが
多くの人を外に出させ、ビアンカとクララ
ふたりの女性を人質にする。
ビアンカに警察署長へ電話をさせ、要求をいう。
それは服役中の友人グンナーを解放し合流させ
さらにアメリカに逃亡するため資金と車を用意することだった。
そんなときひとりの刑事が侵入して発砲、
ラースはその刑事の銃を弾き飛ばす。
膠着状態になる犯人と警察。
警察は銀行を取り囲み、銀行の二階に基地を作る。
ビアンカの夫もやってくる。
しかし、ビアンカは子供のことが心配で夕食の準備のことをいう。
翌日、グンナーが釈放され合流する。
部屋のカメラに気づいてモニター室を調べると、
一人の男が潜んでおり、人質は3人となった。
クララが生理が来たため、警察にタンポンを要求。
そして5人は安全な金庫室に閉じこもり警察と交渉し始める。
たとえ車が手に入っても、とても逃亡できる状況ではない。
車は用意するが人質は解放してもらう、と警察の返答。
人質なしでここを出れば銃撃されてしまう。
そこでラースはスウェーデン首相に電話かける。
交渉はビアンカ、
安全に国外に逃亡させることを約束しなければ人質を殺す。
ところが首相はこの要求を拒否。
ビアンカは犯人と共に、ここを去らせて欲しいという。
身動きが取れず、にっちもさっちも行かなくなったラースたち。
すると人質にとられていたはずのビアンカとの間に
妙な連帯感が芽生えはじめめる。
ラースはビアンカを解放したいと思い、防弾チョッキを着せ
交渉のとき逃げるふりをしたら撃つ。
痛いけど死にはしない、という計画を話す。
警察との交渉の際、銃撃され思わずビアンカを
誤って撃ってしまう。
血を見て動揺するラース。
急いで引きづり戻るが彼女は動かない。
警察も動揺し、マスコミはビアンカが死亡したと報道。
金庫室にこもったラースたちは食料を要求。
しかし、その隙に警察署長に外から閉められてしまう。
さらに天井からガスを注入しようとしている。
人質もろとも金庫室に閉じ込めるという警察の横暴さ、
首相の強固な態度には人質たちも反感を覚えはじめる。
ビアンカはショックで気絶してだけで、無事だった。
絶望的な状況の中、懸命なラースの姿がなぜか良いものに見えてくる。
人質たちは犯人であるラースたちとトランプゲームなどし始める。
人質の彼らは何かと不器用で、
おっちょこちょいのラースを憎めなくなってきた。
ところがラースとグンナーは些細なことで喧嘩し始める。
それをなだめたのがビアンカ。
なぜか銃を手にしたのにラースに返す。
ラースとビアンカは暗がりでキスをし抱き合うまでになっていた。
翌朝、逃走用の車と現金が用意されたという報告。
ラースは人質と用意されたムスタングに乗り込むが
誰かがタイヤを撃つ。
やむなく銀行の金庫室にに戻るラースたち。
ラースはグンナーの策略だといい撃つ。
そこに催涙ガスが襲う。
やむなく降伏するラース。
 ほどなくビアンカが留置所にラースを訪ねる。
夫と子供達のいる海辺でそれを回想するビアンカ。



監督 ロバート・バドロー

ラース(イーサン・ホーク)
ビアンカ(ノオミ・ラパス)
グンナー(マーク・ストロング)
クララ(ビー・サントス)
マットソン署長(クリストファー・ハイアーダール)
エロヴ(マーク・レンドール)
ハルステン(イアン・マシューズ)

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