「アメリカン・アニマルズ」

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「アメリカン・アニマルズ」
武蔵野館で観る。
おもしろい。
こういう内容だとは思わなかった。
泥棒の映画はたくさんあり、「オーシャンズ11」や「インサイドマン」「グランドイリュージョン」など
かっこよく盗む話は映画的だ。
「ブリングリング」にも似てなくもない。
そういうのを参考にして大学生がある盗みを計画する。
しかし、こいつらバカだった。
こんな行き当たりばったりの計画はマンガだ。
でも、これが実際にあった話というから笑えない、いや笑えるか。
映画の冒頭で、”事実に基づいた話”なんてよく出るが
この作品も、そのテロップが出るけど、バッテンで消され、”事実の話”となる。
でもよくできている。
構成が面白い。
泥棒が映画の中でうまくいくなんておかしいわけだ。現実は厳しい。
時折入るインタビューが特筆。
だってこれ当人だった。
テロップ矢印で、本人とでるので、これも演出かなと思ってた。
でも、どうもそうでもない。
劇中の人物と似てなくもないので、おかしいなと思う。
当然だ、本人だった。
2003年の事件から10数年経ってる。
彼らは大学生だったから、40近い年齢になってる。
7年間服役したというから、20代は刑務所だった。
彼らは泥棒をしたのだった。
そのことを劇中で描くのだが、こうしてインタビューで当人が出てくるのは前代未聞。
「3時10分パリ行き」でイーストウッドが当人を起用したのにまでは及ばないが
そんな面白さがある。
図書館にあるオーデュボンの鳥類画集。
アメリカでは最高峰の画集と言われるほどで、この絵はどこかで見たもの。
そのでかい本を盗もうという。
少し考えれば、その希少な本は当然何冊もあるわけではないから
いずれはバレるのに、そういうことまで彼らは頭が回らない。
この計画を作ったのは大学生活がつまらないと思う悪友二人。
それが友人2人を巻きこんで、強盗計画を立てる。
でもよく調べないで、頭だけの計画なので、かなりいい加減。
劇中では「オーシャンズ11」など参考にしようという話があるが、その程度のもの。
こういう計画にはかなりの下準備が必要なのに、あまりにイージー。
まあ計画にはアクシデントがつきものだが、そのリカバリもできていない。
こんな行き当たりばったりな強盗は笑うしかない。
でも当人たちは必死だ。
リーダーになるウォーレン(エヴァン・ピーターズ)が色々画策するのだが
なにかやばそうだ。
この人どこかで見た顔だなと思ってたら、「Xメン」のクイックシルバーだった。
本当にどこにでもいる兄ちゃん。
画集が気に入って、盗みを持ちかけるのがスペンサー(バリー・コーガン)、
割と地味な性格で、こういう仕事には向きそうもない。
ただ芸術肌で、オーデュボンの画集に一目惚れをする。
こんな絵を描きたいと思うようになるが、画集を盗もうという発想はいただけない。
この映画ではやたらこの画集の絵が出てくる。
スラミンゴに代表されるオーヂュポンの絵は、独特のタッチ。
図鑑のようでもあるが、精密な感じではない。
まるでアート図鑑というもの。
4人は「アメリカンバーズ」とも言えそうだが、
鳥よりも少しは頭のいい彼らを「アニマルズ」にしたのかな。
でも、チラシの絵は鳥頭になってる。
たしかにこの計画はそういうものだった。
カメラがハンディ的で、彼らとともに動いてる感じがして緊張感がある。





















あらすじネタバレ

































2003年
ケンタッキー州、トランシルバニア大学。
スペンサーは飲み会でバカ騒ぎしてる。
寮に戻った彼は、キャンバスに向かい自分の自画像を描いている。
かなり自分を演じてる感じだ。
刺激のない毎日に辟易して、スペンサーは、悪友のウォーレンに電話。
2人は連れ立って精肉店の倉庫から肉を盗み出す。
ウォーレンは食品ロスをなげくような話で事の正当性を主張する。
二人は駐車場で、大学生活がつまらないと話す。
スペンサーは、何か起きないかと待っている自分の心境を語った。
そんなとき、スペンサーは大学図書館を司書のグーチ女史の案内で見学する。
その蔵書のなかに、アメリカで有名な鳥類研究家で画家の
ジョン・ジェームズ・オーデュボンが描いた
希少本『アメリカの鳥類』の大きな博物画集が展示されているのを見る。
絵が好きなスペンサーはその絵に衝撃を受ける。
価値を尋ねると1200万ドルはくだらないという。
その話をウォーレンに話す。
 ウォーレンは大学のパソコンで銀行強盗の完全犯罪について検索。
ウォーレンは、何もしなければ何も起きないとスペンサーに問う。
盗むには、図書館の図面が必要で、逃走経路も調べる必要がある。
スペンサーは自分で平面図を書き、動線をマジックで記す。
一方、ウォーレンは盗品のバイヤーを探すためNYに行く。
バイヤーらしきと落ち合うが、渡されたのは本当のバイヤーのアドレスだった。
ウォーレン一人でアムステルダムへ飛び、指定の場所で2人の男と会う。
 帰国したウォーレンは、計画を実行するにはもう一人は必要という。
ウォーレンはケンタッキー大学で会計を学ぶ幼馴染のエリックに声をかけた。
エリックは友達が欲しくて、計画に乗る。
スペンサーが作ったミニチュアの展示室を使いながら逃げ道を説明する。
その計画は完璧で、映画のようにスムーズに運ぶと確信する3人。
逃げるにはトランスポーターのような運転手が必要になる。
そこで高校時代の友人でマッチョなチャズに声をかける。
チャズは盗みはできないと断るが、初老の女性司書だけしかいないとわかると、興味を持つ。
4人は変装や逃走ルートなどの準備に余念がない。
実行日は期末試験最中。
試験を受ける生徒は疑われないからだ。
2004年12月
強盗決行日。ウォーレンは肝心のスタンガンを忘れるが、取りあえず決行。
スペンサーのアイデアで、老人の方が疑われないということで変装。
緊張のなか、実行にうつるが、なんと展示室では何人かで会議中だった。
計画は直ぐに中止。
ウォーレンの家を訪ねたスペンサーは、計画を降りると告げる。
「全部おまえが言い出した事だ」
気持ちが折れたスペンサーには外で見張りをするようにいう。
 翌日、スーツ姿のウォーレンとエリックが図書館に行く。
グーチ女史が1人デスクに居るのを見て呼吸を整える。
ガラスドアを叩くとグーチ女史が中からカードキーで扉を開ける。
1階で合図を待っていたエリックの携帯に来いという連絡。
てっきり司書をスタンガンで気絶させたかと思っていたエリックは、その光景に驚く。
何事もなく座ってる司書と、微笑むウォーレン。
そのとき、ウォーレンが突然背後から口を押えて司書の腕にスタンガンを当てる。
スタンガンは首に当てないと効果がない。
暴れる女史を床に押し倒し、ガムテープで口を塞ぎ、足を縛る。
だがしっかり見られている。
ガラスケースの鍵が見つからず、2人はあちこち荒らして探す。
女史の首に掛かっている鍵をウォーレンが見つけ、取り出す。
重い2冊の画集に布を被せてエレベーターで運び出す。
だが、焦ってボタンを押したため1階で扉が開いてしまう。
そこに居た人達に画集を運んでいる所を目撃される。
B1の非常口が見つからない。
強引に1階の非常口から出るとき、本を落としてしまう。
チャズの車に乗り込んだウォーレンは、いきなりゲロ。
「本はどうした?」
画集は落としたが、ダーウィンの本ともう一冊はバッグにある。
スペンサーは、警察のサイレンを聞きながら双眼鏡をゴミ箱に捨てる。
後日、
ウォーレンとスペンサーは身なりをよくして、マンハッタンのクリスティーズを訪れる。
鑑定士は本物であると認め様々質問する。
適当にごまかして答えるが、担当者は上司が不在なので後日連絡するという。
だが、連絡先を滞在先のホテルではなく、スペンサーの携帯にした事を聞いたチャズは
拳銃を向けて怒り始める。
「お前たちはバカか、これじゃ直ぐにバレる!」
案の定、FBIにより4人はすぐに逮捕され、連邦刑務所に7年以上服役することになった。
画集は無事にトランシルヴァニア大学の展示室へ戻された。
出所後。
 エリックはカリフォルニア州で作家として求職中、
チャズはロサンゼルスでジムのインストラクターをしている。
ウォーレンはフィラデルフィアで大学に復学。
スペンサーは、ケンタッキー州の地元で芸術家として鳥の絵を描いている。




監督:バート・レイトン

ウォーレン(エヴァン・ピーターズ)
スペンサー(バリー・コーガン)
チャズ(ブレイク・ジェナー )
エリック(ジャレッド・アブラハムソン)
グーチ女子(アン・ダウド)
学長(ウド・ギア)







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