「ドラゴン・ブレイド」 鑑賞15
「ドラゴン・ブレイド」をカリテで観る。
ジャッキー・チェンの大迫力新作があまり大きな劇場でやっていないのは寂しい。
都内では新宿や錦糸町くらいしかやっていない。
おもしろい。
今まで見た中国映画の中でもすごい金をかけた作品。
パンフでは80億円という。スタッフも700人、馬も400頭。
それが十分画面に活かされ、CGではない肉弾戦が繰り広げられる。
さらにはハリウッドのジョン・キューザックやエイドリアン・ブロディの競演とあっては
観ないほうがおかしい。
ど迫力だから、でかい画面で見たい。
ミニシアターでは超超もったいない。
日劇やスカラ座でやってほしいスケール。
おまけに感動作。
紀元前頃の中国シルクロード。
中国はこの時代でも群雄割拠の世界で、
この地でも部族間の争いが起こっていた。
交易の地でもあり、覇権争いは経済にも有益だからだ。
ここには争いを防ぐ前漢西域警備隊がいた。
その隊長フオ・アン(ジャッキー・チェン)は仲間に慕われる優秀なリーダーだった。
ジャッキー・チェンは目元くっきりのメイクしてるのが妙だけど
シルクロード民は日差し防ぐためにこういう化粧をしててもおかしくはないか。
あるとき、国境で密輸の疑いをかけられた部下とともに
国境の外れの雁門関に送られ、強制労働をすることになる。
そこに、突然ローマ帝国の軍隊が現れる。
大群ではないが、その頃に中国から見たら近代軍隊と言える。
そこに一人立ち向かったのはフオ・アン。
無益な争いを起こさせない警備隊の本能だ。
ローマ軍の司令官はルシウス(ジョン・キューザック)で、
なぜか病弱な子供も連れていおり、なにか曰くありげ。
おまけに兵士たちは疲れ切っているようだ。
一対一の決闘をしている時、砂嵐が襲う。
フオ・アンは戦うことをやめ、ルシウスと兵士に休息を提供する。
ルシウスはローマ帝国から逃れた一派で、子供は王子だった。
帝国を乗っ取る王子の兄ティベリウス(エイドリアン・ブロディ)に命を狙われている身だった。
その王子を守る忠実な将軍ルシウスと、同じような境遇のフォ・アンは
いつしか友情を感じるようになる。
そんなとき雁門関の改築を早める命令が出、
ローマ軍は近代土木技術を駆使し手伝うことになる。
原始的労働だった中国に近代建築技術が加わって、あっという間に砦が完成する。
この映像が素晴らしい。
技術はこうして伝承していくんだなとおもわせる。
ローマ軍と中国の部族は仲よくなっていく様が感度的だ。
いつしかフオ・アンはローマの百人隊長の命を得るまでになる。
部族間の争いもなくなりいっときの平和が訪れていたが
そこにティベリウスが攻め入ってきた。
圧倒的な軍に中国とわずかなローマ兵では歯が立たない。
しかし火蓋は切って落とされる。
もう見せ場ばかりのシーン連続ですごいと言いようがない。
圧倒する騎馬や兵士の戦いもすざましい。
監督が「三国志」のダニエル・リーだから史劇はお手の物。
すざましい肉弾戦はリアルで迫力がある。
リアルでほんと争いが醜く思える演出だ。
あまりのすごさに、隣の席の女性は出て行ったほど。
しかし、テーマはくっきりしてる。
フォ・アンが望むのは戦いではなく平和な融合だ。
それがこの作品を大きく貫いていて、骨太の作品に出来上がっている。
途中の編集が荒っぽかったりするのがもったいないが、それでもよくできている。
こういう史劇にはジャッキー・チェンがよく似合う。
まだまだ若い。
しばらくアクション封印はないとおもいたい。

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