ALMAへの道2
ALMA望遠鏡のある施設は、サンペドロアタカマから100キロほど南。
わかりにくい町の中を抜けて、国道に出た。
なんと国道はきれいな広い道路だった。
ALMAのために整備した直線道路。まさになにもないところに、ドーンと一本道が伸びる。
回りはブッシュが僅かあるだけの平原、かなたにアンデスが伺える。
そこに富士山とおなじようなきれいなかたちの山も見える。
アルマ富士と呼ぼう。ALMAはその麓にある。
ALMAへの看板が見えると、一軒の建物が。
ここがALMAへの検問所。許可ないものは入れない。
厳重な警備体制になっており、我々は事前に申請していたため、
すぐにパスカードを渡された。そしてALMAでの注意事項のビデオを見せられる。
安全運転とライト点灯、さらに追い越し禁止、飲酒運転禁止などいろいろある。
ゲートをとおり、山に入る。ここもアルマのための道路で、巨大な望遠鏡を運ぶためのもの。
ALMAの施設がすでに見える。空気が乾燥し透明度がいいので、30k先のもくっきり。
そこはどこかの秘密基地のようだ。
電波望遠鏡がいくつも並び、近代的な建物もみえる。
ここかしこに宿舎もある。2900mの高地だが、まったくそれを感じない。
さっそく我々を迎えてくれたのはチリ人のスタッフ。
マリアとカルロスとオスカルという。気さくな人で、すぐに打ち解けた。
英語はなんとかわかるが、細かなことはわからない。でも施設を案内してくれるという。
お言葉に甘え、隅々まで付き合ってもらった。
彼らの生活や部屋まで拝見。最後はアンテナを運ぶ、トランスポータまで載せてくれた。
日がかたむくころ尋ねた日本人技術者に合うことができた。
そしていったん戻り、撮影機材をもって再訪。
こんどは長谷川さんという責任者に観測場所を案内してもらう。
施設は明るいので、30分ほどはなれた暗い場所に行く。
機材をかかえて2900mの高地を歩くのはややきつい。
でもそこは信じられない空だった。
銀河が真っ白。
南十字あたりも白い。
星座の形がわからないくらい星で埋め尽くされている、おまけに瞬いていない。
銀河の暗黒帯が印象的だ。
インカ、アボリジニらが描く図がそこにあった。
かれらは星座よりも暗黒帯が動物や人物に見えたのだ。
まさにその世界が前面に広がっていた。
震えがきたのは寒さだけではない。
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