「ファーザー」    2020年イギリス・フランス

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「ファーザー」  
これは驚きの作品。
人気があるのか、平日でも結構混んでいた。
アンソニー・ホプキンスの演技が真に迫っている。
アカデミー男優賞も納得。
アンソニー・ホプキンスでしかできない演技と言える。
認知症を扱う作品は多い。
この作品も認知症を描くが、ありそうでなかった本人からの視点で描く。
ここがすごい。
普通は認知症になって周りの苦労が物語になるが
これは違う。
当人の視点になるから、物事の辻褄があわなくて
まるでミステリーになる。
視点を変えるだけで、こうした優れた作品になるとは驚き。
アンソニー・ホプキンスがアンソニーという名で出て
81歳という同じ年での演技。
まったく違和感のない設定。
彼の背景はよくわからないし、家族構成もあやふや。
娘らしいアン(オリビア・コールマン)が父の世話をしているが
夫ポール(ルーファス・シーウエル)もいるよう。
でも5年前に離婚したという話しも出てくる。
さらには違う娘夫婦もいる。
アンソニーは自分の家に娘夫婦がきて、乗っ取りそうだともいう。
でもよく聞くと、娘夫婦の家に世話になっているようだ。
そして、ヘルパーらしい若いローラ(イモジェン・プーツ)も登場。
彼女がもう一人の娘にそっくりだともいう。
彼女は画家らしい。
しかし最近連絡がなくなっているという。
どうやら若くして亡くなっているようだ。
認知症が進んでいるアンソニーの視点なので、
どれが本当なのかよくわからない。
これが物語を面白くしている。
どうやら、最初と最後だけが現実のよう。
認知症は身近な問題だ。
自分も身内で同じような体験をした。
どこも同じようなことが起こるようだ。
この映画は、認知症を疑似体験できるような構成で圧倒される。
自分はなりたくはないが、わからない。
そういえば先日、アメリカでアルツハイマー病に
効果がある薬が認可されたという。


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あらすじネタバレ





















ロンドン
アンの81歳になる父アンソニーは認知症の症状が
出始めていたが本人は全く自覚していない。
自尊心の強いアンソニーに対応できなく、
何人もの介護人が去っていた。
アンソニーは介護人が盗難をしているともいう。
今日も腕時計がないといっている。
だがそれはバスルームにあった。
その日、アンは恋人とパリに行くから介護人を新しく頼んだという。
それを初めて聞くようなアンソニー。
翌日、アンソニーがキッチンで紅茶を入れていると物音がし、
リビングに見知らぬ男いた。
彼はアンの夫ポールだと名乗る。
帰ってきたアンも知らない女性だった。
アンはポールとは5年前に離婚したじゃないという。
新しい介護人のローラという若い女性がやってくる。
アンソニーは珍しくご機嫌で、彼女に酒を振る舞い
昔ダンサーだったと笑わせる。
しかし、笑うローラに一転、辛辣な言葉をぶつけだす。
アンソニーはローラに自分の家の自慢をし、
アンが夫と共にここに移り住んで来て、
この家を自分たちのものにしようと狙っているのだともいう。
また違うポールという男がワインを飲んでくつろいでいる。
アンソニーはその腕時計が気になっていた。
夜、自室を出て廊下を歩いていたアンソニーは、
アンと夫の会話を聞く。
夫はアンソニーを激しくなじり、
病気なのだから、施設に入れるべきだと告げる。
3人で食事をとるがアンソニーが席を離れると、
再びアンと夫の会話が聞こえてきた。
さらにはアンが自分の首を絞めているのに気付く。
 翌朝、介護人のローラがやってきた時、
家の雰囲気がいつもと違うと苛立っていた。
子供に薬を飲むようにいうローラに対し怒る。
アンソニーは機嫌を直し、
ローラがアンの妹ルーシーに似ているという。
ローラは事故のことで、というと
アンソニーはなんでそんなことを言うのかと驚く。
ある日、アンソニーがキッチンに行くと、アンの夫がおり
この家は私の家でアンソニーを同居させているという。
そしてアンソニーに詰め寄り平手打ちをし、
いつまで私たちをイラつかせるのだと詰め寄る。
翌朝、新しい介護人がくるというアン、
ローラのことをルーシーに似てると喜ぶアンソニー。
しかし、入ってきたのは見知らぬ女性だった。
夜中に目が覚めたアンソニーが部屋を出ると、
そこはいつもの自分の家ではなく病院の部屋ようだった。
廊下に出て、声のする部屋を覗くと、
そこには傷だらけでベッドに横たわるルーシーの姿があった。
朝、ベッドにアンソニーが座っていると女性が入ってきた。
それはアンとは違う、あの女性で、ナースのよう。
「ここはどこだ、私は誰なんだ!」
「アンはどこにいるんだ?」
女性はアンはパリにいると応える。
驚いて聞き返すアンソニー。
数ヶ月前に再婚してパリで生活していると女性はいう。
週末になる度、アンソニーを見舞いに施設を訪れていると
語る介護人の言葉をアンソニーは信じられない様子で聞いている。
突然、アンソニーは自分の母親に会いたいという。
アンソニーは子供のようにしゃくりあげてはじめる。
介護人は優しく彼の肩に腕を回すとアンソニーも顔を埋める。
介護人はまるで母親のように優しく穏やかに
明日も気分がよければ散歩に行きましょうという。
窓のから青々と茂った木々が風になびいていた。


監督:フローリアン・ゼレール

アンソニー・ホプキンス(アンソニー)
オリヴィア・コールマン(アン)
イモージェン・プーツ(ローラ)
ルーファス・シーウェル(ポール)
マーク・ゲイティス(医師)
オリヴィア・ウィリアムズ(介護人女性)

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この記事へのコメント

2021年06月12日 10:43
私は普段たいていのブログの「あらすじ」には目を通さないんですが
今作に限ってはとても有効!、を拝読して感じました(笑)
ドラゴン
2021年06月13日 15:31
ありがとうございます。だいたいこうだったかな、の覚えてる範囲で書いてます。