「スイスアーミーマン」  2016年アメリカ

スイスア0ーミーマン.jpg


「スイスアーミーマン」 
悲しいかな、まともな映画を上映していない、
そのため昔の作品が観られる。
「スイスアーミーマン」日本公開は17年だったと思う。
シャンテあたりでやってたようだが観逃していた。
先月もこの監督ダニエル・シャイナートとダニエル・クワン、
通称ダニエルズ作品「ディックロングはなぜ死んだか」が
公開されたのだが、これも観たかったのに観逃した。
ややカルト的な不思議な作品には味わいがありそう。
ということで「スイスアーミーマン」味わう。
タイトルの「スイスアーミー」は言わずと知れた
サバイバルナイフのこと。
誰もが持ってる万能ナイフで、
これ一本でいろいろなことができる便利な逸品である。
無人島で出会った妙な死体が、万能だった?というもの。
なんでこんな発想ができるのか、驚きの展開。
ダニエル・ラドクリフは「ハリポタ」でメジャーになったが
その後の出演作品はマイナーなものばかりなのでどれも観ていない。
今上映中の「プリズンエスケープ」もかなりマニアック。
その彼の究極の代表作がこれ。
なんといっても死体が主演なのだから。
しょっぱなから驚く。
なぜ死体がジェットスキーなんだ?
この発想でど肝を抜かれる。
楽しい。
次に何が起きるか。
死体が水筒になったり火炎放射器になったりと万能だ。
孤独で内気な主人公青年ハンク(ポール・ダノ)。
好きになった女性にも話しかけられない。
こっそり隠し撮りした彼女をスマホの待ち受けにしている。
そんなハンクの前に現れた、
これまた孤独な死体のメニー(ダニエル・ラドクリフ)
似た者同士の二人が妙な連帯を見せる。
死体なので話すことはないのだが、ハンクの鏡のようになっている。
孤独な男の人生のサバイバルと言える。
それにしてもラドクリフの瞬きしない演技はすごいぞ。


スイス.jpg




あらすじネタバレ















































海に助けを求めるメッセージが書かれたペットボトルや
手作りミニヨットが流れる。
海難事故で小さな孤島に一人取り残されてしまった
ハンク・トンプソンは、助けを呼ぶために
流しているが救助はない。
孤独に耐えられなくなったハンクは、首吊り自殺を
しようとしている。
そのとき、目の前の浜に若い男の姿を見つける。
男はすでに死んでいたが、腐敗ガスのためか
頻繁にオナラを出している。
自殺用のロープが切れたため男からベルトを抜くと
再び自殺を試みる。
ところが、死体がオナラを放ち海へ進みだしている。
それを見たハンクは死体の背中に飛び乗り、
ロープを首にかけてジェットスキーのように進んで行く。
調子に乗ったハンクだったがバランスを崩して海に放り出される。
気がつくとそこは大きな島のようだった。
しかし、スマホの電波は圏外で位置もわからない。
おまけに電池もわずかしかない。
近くには男の死体も一緒に流れ着いていた。
ハンクは死体を抱えて森に入っていくが
死体が絶えずガスを放出するため、
ハンクは拾ったコルク栓で彼の尻に蓋をする。
森の中では不法投棄されたゴミが散乱しており、
無人島でないことがわかる。
洞窟で休むことにするが、不安なので
死体に話しかけたり歌をうたって気を紛らわす。
翌朝、ハンクは死体の口から水が流れ出しているのを見る。
夜の間に降った雨水が死体の口から入り貯水されていた。
ハンクは恐る恐る飲んでみると真水だった。
死体の胸を押しながら水を飲んでいると、
突然死体が「メニー」と発声する。
死体は自分の名前がメニーであるとしゃべり始める。
メニーは生前の記憶をなくしているらしく、
ハンクは彼に世の中のことを教えはじめる。
手先が器用なハンクは、森で拾ってきたゴミから
さまざまなものを作り出しメニーに語り聞かせてやる。
あるとき、ハンクはゴミの中からアダルト雑誌を見つける。
水着姿の女性を見たメニーは俄然興味を示し、
ハンクは女性の神秘性について教えてやる。
するとメニーの心臓が脈打ち始めペニスが勃起する。
その動きはまるで磁石のようで、
ハンクの故郷への道を指し示しているようだった。
道中、ハンクは自慰行為をするときに、
母親の顔が必ず浮かんでしまってできない話をメニーに聞かせる。
メニーは人前で下ネタを話したり、
オナラをすることが何故いけないのかをハンクに尋ねる。
ハンクは他人に嫌われるからと答えるが
メニーは自分の好きに生きればいいと言い返す。
森の中で熊と遭遇、逃げようとしたとき転がり落ちて
二人とも谷底に落下してしまう。
メニーはハンクのポケットから飛び出したスマホの
待ち受け画面を見る。
その女性にメニーは一目惚れする。
メニーはこの女性に見覚えがあるといい、
ハンクに女装させて記憶を戻したいと促す。
ハンクは仕方なくゴミから使えそうなものを使い
メニーの歯で伸びきっていた髭を剃り、女装する。
きれいだというメニーに悪い気がしないハンクは
メニーに女性との疑似恋愛をすることになる。
メニーは女性の名前がサラであるという。
ハンクはゴミや植物などを材料に、
実物大のバスのセットを作り始める。
メニーが毎朝バスの中で会うサラと恋に落ちるという設定。
メニーは美しすぎて声をかけられないと嘆く。
ハンクのアドバイスで、サラに話しかけてることができた。
硬直していたメニーの表情が笑顔になった。
それはハンク自身の投影だったが、
愛するサラがいる故郷へ帰りたいと強く思う。
ハンクは彼女とバスで毎日顔を合わせていたが
話しかける勇気がなく一度も話をしていなかった。
スマホでサラを隠し撮りし、待ち受け画面にしていたのだった。
メニーの指をこすりつけると火花が出せるのを発見、
火花をオナラに近づけると火炎放射器にもなった。
メニーはスイスアーミーナイフのような男だった。
焚き火ができるようになり、拾ったポップコーンを調理して、
空腹を満たすこともできた。
メニーの口に小石を詰め込んで腹を叩くと、
ガスの力で石が銃弾のように飛び出し、
小動物や川魚を狩ることもできるのだった。
さらにメニーの硬直した腕は斧代わりに使え、
木を伐採してログハウスを作ることもできた。
ハンクは木で人形を作って友達に見立てて、
にぎやかなホームパーティーを開き
拾ったウォッカを飲んで気分が盛り上がり、
メニーにキスをしてしまう。
数日経って、移動を始める。
すると、錆びた管が渡された川に到達、
メニーを背負って管を四つん這いになって渡るのだが
管が折れて、2人は川に転落。
メニーは川底へ沈んでいく、ハンクは助けるため潜るが
息が続かない、そこで唇を合わせる。
するとメニーがガスを放出してジェット噴射のようになり、
水中から急浮上して対岸にたどり着く。
その夜、ハンクは疎遠になっている父親との思い出を語りはじめる。
ハンクは母親を早くに亡くし父親と2人で暮らしていたが、
互いに口下手で十分な会話ができていなかった。
あるときハンクの誕生日を忘れてしまった父親は、
そのことをとても後悔した。
そこでハンクは父親に自動でグリーティングが送信されるサービスを勧める。
ハンクもそれを利用しているが、解除しない限り
バースデイカードが送られるため、死んでもわからないのだと嘆く。
そのとき、近くを車が走行していくのを見る。
スマホも圏内に入り溜まっていたメールが大量に届く。
その中に父親からのバースデーメールもあり、ハンクは思わず涙ぐむ。
ハンクはサラのSNSを見て思いを送信しようと思う。
ところが、ハンクが戻ると熊が食料を盗み食いしており、
メニーの足も食われていた。
ハンクはメニーを武器にして戦おうとする。
ところが、ハンクのスマートフォンを見て
サラが既婚者であることを知ってしまったメニーは、
ショックで身体の機能を停止させてしまった。
得意のガス攻撃ができず、ハンクは熊に襲われて足を負傷、
メニーは何故このことを隠していたのだと怒り出す。
ハンクがメニーを抱えて逃げようとすると、
ガスが勢いよく放出され、2人は木に引っかかる。
そこから街の明かりが見えた。
しかし、ハンクが落下して熊に引きずられる。
ハンクは木の上にいるメニーに語りかける。
自分がクマに食われて消化されクソ
になった後でもメニーと再会できるなら嬉しいという。
メニーはその言葉に突き動かされ、
初めて自力で身体を動かして木から落下する。
そして焚き火の中に自ら飛び込んで熊に火炎攻撃をする。
メニーは意識を失ったハンクを背負って、森の中を歩き続ける。
 翌朝、サラの自宅の庭に到着していた。
目覚めたハンクは、メニーからサラと話すように促されるが
拒否したため2人は取っ組み合いになる。
そこへ家から出てきた幼い少女が2人に声をかける。
彼女はサラの娘のクリッシーで、
メニーの姿を見てハロウィンの仮装をしているのかという。
異変を察したサラが現れたため
ハンクは涙を浮かべながら遭難していたことを告げる。
サラは救急車を呼びに行き、
気がつくと、メニーは死体に戻ってしまっていた。
救急車と警察、マスコミも到着し、ハンクの父親もやってきた。
遺体袋に入れられたメニーをハンクだと勘違いしている父親は、
身元の確認を頼まれても見ようとせず嘆く。
それを隠れて見ていたハンク。
そこに駆けつけたテレビ局のリポーターがインタビューする。
ハンクは死体が助けてくれたのだと話す。
サラはスマホの画面に自分の写真があるのを見て驚く。
メニーは死体収容所に運ばれ無縁仏として埋葬されると聞く。
ハンクはメニーとの別れを受け入れられず、
ストレッチャーのメニーと一緒に崖を下る。
それを追う警察と父親、サラの家族、テレビ局のスタッフ。
道中ハンクがメニーのために作り上げた空間を発見される。
ハンクはメニーと着いた海岸にいた。
一同が見ているのも構わず、ハンクはメニーに
「目を覚ましてくれ」と必死に話しかける。
死体を盗んだ容疑をかけられたハンクは逮捕され、
連行されていく最中に堂々とオナラをしはじめる。
人目を気にせず放屁をしていると、メニーが再び動き始めた。
ガスを大量に放出しながら沖合に向かって動き始めると
ハンクは耳元でメニーに何かを告げる。
メニーはガスをジェット噴射して海へと消えていく。
ハンクの表情は晴れやかだった。
サラたちはその異様な光景をただ呆然と見つめていた。

監督:ダニエル・シャイナート、ダニエル・クワン「ダニエルズ」

ハンク・トンプソン:(ポール・ダノ)
メニー(ダニエル・ラドクリフ)
サラ( メアリー・エリザベス・ウィンステッド)
プレストン( ティモシー・ユーリック)
リポーター(マリカ・キャスティール)
ハンクの父(リチャード・グロス)
クリッシー( アントニア・リベロ)

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント