「エジソンズ・ゲーム」

エジソン0ズゲーム.jpg


「エジソンズ・ゲーム」
おもしろい。
電気にちょっと関心があればとても見応えがあるのだが
そうでない人にとっては面白みはゼロ。
だからか、夜の回だというのに観客は2人だった。
エジソンやテスラ、ウエスティンハウスなど
19世紀の発明家が登場する贅沢な内容。
ちょっと学術的な内容だけど、しっかりエンタメしてる。
エジソンは有名なので「エジソンズゲーム」でいいのだが
原題は「The Current War」で電流戦争のこと。
こちらのほうがわかりやすい。
映画は、史実にインスパイアされたとあるので
けっこうわかりやすい展開になっている。
でも現メーカーから横槍が入ったようで
監督アルフォンソ・ゴメスは相当困ったらしい。
しかし、製作指揮がマーティン・スコセッシだったため
なんとかうまくいったとか。
しかし、今度はプロデューサーのワインスタインの
セクハラ問題で一時お蔵入りになるところだった。
本来なら17年に公開されるのが、ここまで伸びてしまった。
そのゴタゴタが編集にも現れて、慌ただしく感じる。
これはかなり手直しがあったような名残だろう。
ちょっとしたカットも、
贅沢な作りになっていてもったいない。
もうすこし落ち着いた編集にして欲しかった。
エジソンは偉大な発明王といわれるが
ここではかなり偏屈な男になっている。
それも訴訟王といわれるほど執拗な性格。
ウエスティンハウスの交流方式をなんとか貶めようと
するあたりは嫌な性格がでてる。
爬虫類的ベネディクト・カンバーバッジがよく似合ってる。
この人、アラン・チューリングもやってたから、
こういう発明家は似合う。
その助手になるのがトム・ホランドだった。
まさかの「アベンジャーズ」
ドクターストレンジとスパイダーマンの共演になる。
ウエスティングハウスにはマイケル・シャノンなので
これも「スーパーマン」のゾッド将軍。
そして発明家のニコル・テスラも出てる。
これがニコラス・ホルトなので「Xメン」ビースト。
教養も感じるから「トルーキン」にも似る。
テスラといえば発電機や変圧器で有名。
さらには磁束密度の単位「テスラ」にもなっていて
94年にガウスからテスラに変更になった。
おなじみ「ピップエレキバン」の表示も
97年からガウスからテスラになっている。
テスラがエジソンの下で働いていたのは知らなかった。
実際、1年ほど働いているが自分の意見が
通らないため辞めている。
その後、ウエスティンハウスと協力して発電を成功する。
ナイアガラの滝で水力発電をした。
そのシーンが冒頭に出てきて、最後にも出る。
この映画ではエジソンの直流と
ウエスティンハウスの交流との戦いが面白い。
いまでこそ電力は交流が常識だが、
当時は意見が二分していた。
お互い長所短所があるが、大きな電力を遠くまで
供給するには交流でないといけない。
エジソンはものを動かすには安全な直流を主張していたが
電力網となると弱い。
でも、送電線のことやブラックアウトを考えると
いまでは小規模発電が理想になってきている。
エジソン、ウエステイングハウス、テスラ三者のの思惑が
絡まって見応えのある展開になっている。
あまりに普通に展開するのが面白みに欠けるが
こうして史実を目にすることができるのは楽しい。
時代考証も楽しめるし、100年前の万博も垣間見られる。
こういうところにCGが多用されるのは嬉しいね。


エジソン.jpg



あらすじネタバレ





























吹雪の中に立つ男がいる。
1880年アメリカ
電気によって”夜を葬る”という男がいた。
トーマス・エジソン。
アメリカ中から天才発明家と崇められ、
大統領からの仕事でさえ、気に入らなければ断る高慢な男だった。
一方、技術者で裕福な実業家ジョージ・ウェスティングハウスは
ガスで電気を供給しようとしていた。
エジソンはそのウエスティングハウスが発明した空気ブレーキを使い、
列車を止めて自ら開発した白熱電球を披露していた。
ウエスティングハウスはエジソンの力を買い、
手を組もうと晩餐会に招待し、駅で待っていた。
ところがそういうのに興味のないエジソンはこれをすっぽかす。
1882年ニューヨーク。
ウェスティングハウスは、
エジソンの言う大量の発電機が必要なエジソンの“直流”方式より、
安価で発電機1基だけで遠くまで電気を送ることができる
“交流”方式のほうが優れていると考えていた。
そのころ、オーストリア移民のニコラ・テスラが
エジソンの会社「エジソン・エレクトリック」に採用される。
テスラも“交流”のほうが効率的だと提案するが、
エジソンからは一蹴されてしまう。
さらに待遇も悪く1年で辞める。
1886年。
ウェスティングハウスは“交流”式の実演会で大成功を収め、
ニュースで大きく取り上げれる。
しかしそこで使われたのはエジソンの電球だった。
エジソンはそれを知って「盗まれた」と激怒する。
エジソンは怒りに任せて新聞記者を集めて、
“交流”は感電しやすく死を招くといい、
馬を感電させて見せる。
ネジ式の電球を、エジソンと出資者のJPモルガンに
訴えられたウェスティングハウスは、
電球をソケット式にして訴えを退ける。
エジソンの直流より、安価に配電できる交流方式は
多くの地で支持される。
プライドをずたずたにされ、
開発資金も底をつき窮地に立たされたエジソン。
さらには最愛の妻メアリーを病気で亡くす。
エジソンはさらに交流の危険性を訴えるが、
実際の人的被害は出ていなかった。
そんなとき、ウェスティングハウスび協力していた
技術者フランクリン・ポープが感電事故により命を落とす。
エジソンは待っていましたとばかりに、
“交流”式の危険性を大仰に訴える。
これによりウェスティングハウスはビジネスを売りに出す。
エジソンの元を離れ自身の会社を立ちあげたテスラが
“交流”モーターを開発する。
ここにウェスティングハウスが手を組む提案をする。
「5000ドル」
「2ドルだ、1wにつき」
2人はシカゴで開催される万博の出展を考える。
一方、エジソンは開発資金の捻出に苦労していた。
長年エジソンに寄り添う助手のインサルの提案で
蓄音機フォノグラフを発売する。
人気は出るが、開発資金にはとても足りない。
そこに政府から、電気椅子の依頼が来る。
交流方式の弱点を逆手に取った死刑執行のものだった。
「私は殺人の機械は作らない」
しかし処刑椅子は秘密裏に作られ、
エジソンは自分の名を名も出さず、
証拠の手紙も焼き捨てるように伝える。
しかし、ウェスティングハウスがこれを知って、
文春いやマスコミに暴露する。
世界で初めての電気椅子は痛みもなくどころか
肉の焦げる残酷なものだと非難される。
1893年
シカゴ万博が開幕される。
ここで直流交流方式のプレゼンテーションを行い、
支持を得られれば採用され、歴史に名を残すことになる。
エジソンの代わりにインサルがプレゼンをする。
しかし、勝利したのはウェスティングハウスの“交流”方式だった。
エジソンは電流戦争に負けた。
エジソンとウェスティングハウスは会場内の
中国ブースで偶然顔を合わせる。
「庭にフェンスを作ると相手はタダでフェンスを手にいれる」
「作らない方が庭を2倍に使える」
エジソンが発明した蓄音機や映写機キネトフォンが評価され
映画というものを広めることになる。
ウエスティングハウスはテスラの提案で
ナイアガラの滝の発電事業をはじめると、
アメリカに電気が供給し始める。
その映像を撮っていたのがオープニングのものだった。
映画館でエジソンがその映像を見ている。
テスラには電気工学の栄誉であるエジソンメダルが受賞されるが
金には縁がなく、1943年NYで86歳で死去する。
エジソンも数々の発明を世に残し、
1931年ウエストオレンジの自宅にて84歳で死去した。


監督:アルフォンソ・ゴメス
製作指揮:マーティン・スコセッシ

トーマス・エジソン(ベネディクト・カンバーバッチ)
ジョージ・ウェスティングハウス(マイケル・シャノン)
ニコラ・テスラ(ニコラス・ホルト)
サミュエル・インサル(トム・ホランド)
マーガリート・ウェスティングハウス(キャサリン・ウォーターストン)
ルイス・ラティマー(サイモン・マニョンダ)
フランクリン・ポープ(スタンリー・タウンゼント)
メアリー・エジソン(タペンス・ミドルトン)
JP・モルガン(マシュー・マクファディン)
ウィリアム・ケムラー(コナー・マクニール)

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

ナイス

この記事へのコメント