「パブリック 図書館の奇跡」

パブリ0ック.jpg

「パブリック 図書館の奇跡」
おもしろい。
”公共”パブリックということを考えさせられる。
アメリカと日本ではこの扱いが違う。
劇中で「図書館は民主主義の最後の砦」
ということを言っていた。
アメリカの公共はまさに公共スペースになる。
ところが日本ではいろいろ規制があって
公共という自由さはないように感じる。
公共図書館にホームレスが入ってきても
いいのだろうか。
基本図書館は誰でも使える場なので
問題はないそうだが、匂いになると別らしい。
周りが迷惑するような、匂いや騒ぎなどあれば
退去を願うらしい。
しかし、彼らにとっては生活情報を知る源になる場所
でもあるので、扱いは難しい。
この映画では、シンシナシティの図書館は
ホームレスの社交場になっている。
職員も日常のことなので、大目に見ている。
だが、匂いの問題で退去をさせたところ
訴訟問題になっている。
アメリカは些細なことでも訴訟になる。
市は75万ドルで和解をしようとしているが
市としてもホームレスに8000万円も支払うのは迷惑だ。
そんな職員のスチュアートに追い出しの危機。
図書館には愛着があるが、憎々しい検察官には嫌気がする。
この検察官がクリスチャン・スレーターというのがぴったり。
ヘビ的な目をしてるから雰囲気がある。
「天才作家の妻」でもしつこい記者を演じてた。
そんな図書館だったが、大寒波になったから大変だ。
彼らは普通シエルターに行くのだが、満員。
路上で大寒波は命の危険になる。
そこで図書館に籠城することになる。
 エミリオ・エステベス監督主演の良識ある作品になっている。
久しく見なかったエミリオエステベス。
あの「地獄の黙示録」のマーティン・シーンの長男。
弟はチャーリー・シーンで、いろいろアクション映画で活躍してた。
エミリオはシーンの名を語らない。
父親の本名のエステベスを名乗っているという。
この一家は全員俳優業をしてるといい、多くはエステベスを名乗る。
エミリオ・エステベスは少し前に父親を主演にした
「星の旅人たち」を監督してる。
久しく映画で見なかったエステベスが監督主演をした
この映画は、いかにも彼らしい良識ある作品になっている。
ユーモアもあって、図書館という限られた中で
こうも緩急つける構成になっているのは驚く。
共演者も豪華で、楽しめる。
ちょっと心もとない不器用な主人公がよく出てる。
彼の過去も途中で判明し
図書館が自分の人生を変えたことに誇りを持っている。
本が人生を変える、ということをお仕着せでなく
さらりと言っているのは好感持てる。
PCでいろいろ調べられるが、図書館にまた行ってみたくなる。



パブリック.jpg


あらすじネタバレ
























アメリカのオハイオ州シンシナティ。
その冬に大寒波が襲う。
朝、ホームレスたちが寒そうに待っている。
その横を通りすぎて中に入るスチュアート・グッドソン。
彼はこの公共図書館の職員だった。
この広い図書館には無数の本が並び、
グッドソンは司書として働いていた。
館長のアンダーソンが、話があるから
昼頃部屋に来いと告げる。
いつものように同僚のマイラと開館の準備をする。
開館、
すると入り口で待機していたホームレスたちが
ぞろぞろと入ってくる。
彼らは図書館のトイレで歯みがきやヒゲを剃っている。
一見妙だが、これはいつもの光景のよう。
ホームレスたちのリーダー格的なジャクソンたちは
物知りなシーザーという仲間のことを話している。
そこにスチュアートがやってくるが、気にもしない。
おまけに彼はジャクソンにいくばくかの金をあげている。
彼らは日がな本を読んだり、PCで遊んだりと
閉館時間まで気ままに過ごす。
昼に館長アンダーソンのところに行くと
検察官のデイビスという男がいた。
彼によると、体臭によりここを追い出された人物が
訴訟を起こすという。
市は75万ドルで和解をしたいというが
その行為をしたグッドソンをクビにしろと暗にいう。
 ある日、窓のそばで全裸で歌っている男がいた。
そんな妙な事も起こるが、いたって平和な図書館だった。
スチュアートは帰ったアパートで一人ピザを食べようと
していると、大家のアンジェラと会う。
スチャートはプレーンピザを頼み、自宅で栽培している
トマトやバジルを乗せて焼いて食べるという。
一緒にピザを食べていると、いつしかキスをしていた。
翌朝、アンジェラに図書館が閉館したら食事に行こうと誘う。
ところが、この日はいつもと違っていた。
図書館の前の路上で凍死者が発見された
というニュースがあり、報道陣も詰め掛け騒がしい。
この大寒波はホームレスにとって命の危機。
閉館間際になった時、
ジャクソンが「ここに泊めてほしい」という。
市のシェルターは満杯で行き場がないのだ。
図書館は宿泊施設ではないので、それは無理。
スチュアートは今朝の事故のことを思い起こす。
1人くらいならいいか、と考えたら
そこにはズラッと70人のホームレスたちが立っていた。
全員「行くところがない」
職員が追い出そうとするが、ホームレスの一部は
ドアを椅子でふさいで籠城し始める。
スチュアートとマイラもその中に入ってしまった。
ジャクソンは楽しそうに歌い出す。
だが、これは占領になる。
 市警察のラムステッドは休職を願い出ていた。
息子が行方不明なので探したいという。
しかし、警察は優秀な交渉人でもあるラムステッドに
いま辞めててもらっては困る。
そんなとき、ラムステッドに図書館占拠の連絡が入る。
 最初はまともに取り合わなかったスチュアートだが
彼らの苦境を感じ、いつのまにか籠城作戦に参加することになる。
平和的デモにするつもりが、検察官のデイビスがTVの前で
彼を‘前科者で100人を監禁している首謀者’と言いふらす。
スチュアートはたちまち危険人物になってしまった。
それを心配してか、館長アンダーソンも参加する。
ラムステッドもやってきて交渉が始まる。
「なにか要求はあるか?」
スチュアートはデイビスに寒空の中で
道路に横たわれと指示する。
彼らは退役軍人であり、納税する市民で、
国の為に尽くしてきたはずなのに、
たった一度の人生の転落で誰からも
手を差し伸べてもらえない存在となっていた。
デイビスは時期市長選に出るため、
ここは強硬手段をとろうとしていた。
最初は静観していた図書館職員たちも
「公共図書館はこの国の民主主義の最後の砦、
あんたらの戦場にはさせない!」と怒る。
マイラは無関係なので外に出ることが出来た。
さらに病人が出たため、一時休戦となる。
そのときラムズテッドは、息子の写真をスチュアートに渡す。
その息子はホームレスの中にいたがスチュアートに殴りかかる。
逮捕されて外に出て行く。
 そのころ、デートのつもりでやってきたアンジェラ、
しかし図書館が妙な事になっている。
電話で話すスチュアートとアンジェラ。
アンジェラはビデオで館内を撮影して送るように言う。
それを女テレビレポーターのレベッカに見せると
独占取材ができると飛びつく。
スチュアートは電話でのメディア独占取材を受けることになる。
平和な館内の様子じゃ絵にならないとして
とにかくセンセーショナルに取り上げたいレベッカは
生放送でスチュアートが元ホームレスで犯罪歴があることを暴露する。
ホームレスらもスチュアートの過去を知って驚く。
レベッカはメッセージを求めると
スチュアートはジョン・スタインベックの「怒りの葡萄」の
一節を引用して話す。
アルコール中毒やホームレス生活で苦しんでいた
スチュアートを救ったのは”本”だったのだ。
普段から感情的にならないスチュアートが
最も怒りを代弁できるのがこの本だった。
しかし、レベッカは何を言ってるかわからないという。
そんな彼女に対し、そこにいたマイラは
「お天気レポーターでも無理ね」という。
そばにいたアンジェラも、言うねという顔。
そのとき、図書館の前には続々と支援物資を
持ってくる市民たちの姿があった。
そこには現市長もいた。
スチュアートの言葉はシンシナティの市民たちに
ちゃんと届いていたのだった。
市民たちの行動を目の当たりにしたデイビスは、
「どう転んでも、我々が悪者になる」といい、
警察が建物内に突入することになる。
そのとき、モニターカメラを壊すスチュアートが映る。
ラムステッドが強行突破を指示したとき、
静かにドアが開く。
そこには全員裸のホームレスが立っていた。
スチュアートは「サンシャイン」を歌い出す。
生放送していたTVも、さすがにこれは放送できなかった。
スチュアートたちは全員連行されバスに乗せられるが
声を挙げて行動に出た彼らの表情はとても晴れやかだった。



監督:エミリオ・エステベス

スチュアート・グッドソン(エミリオ・エステベス)
マイラ(ジェナ・マローン)
アンジェラ(テイラー・シリング)
ラムステッド(アレックボールドウイン)
デイビス(クリスチャン・スレイター)
レベッカ(ガブリエル・ユニオン)
アンダーソン(ジェフリー・ライト)
ジャクソン(マイケル・ケネス・ウイリアムズ)
アーネスト(ジエイコブ・バルガス)
シーザー(パトリック・ヒューム)
ビッグ・ジョージ(チエ・ライムフェスト)




ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント