「サン・オブ・ゴッド」 鑑賞05
「サン・オブ・ゴッド」を丸ピカで観る。
キリスト映画は最近では珍しい。
10年くらい前にメルギブソンの「パッション」が話題になった。
あまりに露骨なムチ打ちや貼り付けシーンが
過激とか、イエスの扱いに抗議もあったという。
そう思うと、先のフランスの新聞がムハンマドを描き
からかった風刺画のことはとやかく言えないと思う。
そして話題になった「ザ・インタビュー」もしかり。
表現の自由とはいっても、自由には責任と限度もある。
フランス風刺画はそうした露骨さを売りにしているようだが、
相手の宗教や精神にまで土足で踏み込んではまずいだろう。
第一、漫画家たるもの寸止めのセンスが必要に思う。
相手を刺すのは簡単だ。
でも達人は寸前で止める。
ここだ。ここがセンスだ。
フランスのはそうしたセンスが足りなかったかもしれない。
おとなしい絵ではない。間接で表現できる高尚な絵だ。
そんなことを思ったのも、イエスの生涯はこうして映像でも表現できるが
イスラムでは御法度。
逆に映像化したら素晴らしいものができるのにな、と。
映画は聖書に忠実に描かれているようだ。
この作品はテレビのミニシリーズでつくられたものを、
映画用に再編集して構成したものらしい。
どうりで丁寧につくってあるはずだ。
ベツレヘムの星の下、馬小屋でイエスが生まれる。
青年になったイエスは各地で軌跡を起こし、神の子として信徒を増やしていく。
エルサレムではローマの圧政のもと、新しい解放者を望んでいた。
そこに現れたイエスは、次第に権力者に疎んじられ、
ついには捕えられ、ローマのさばきによって十字架にかけられる。
そして復活。
そういう、日本人も知っているキリストの生涯を、まじめに、わかりやすく描く。
誰に重点を置くわけでもなく淡々と進む。
有名な出来事もちゃんと入っていて、まるで教科書のようだ。
ムチ打ちやはりつけも、おとなしく描くため、目を背けるようなものはない。
復活も、ちゃんと姿を見せるなど、親切すぎる。
映画的には面白味はないけど、キリストの生涯をおさらいできる。
今回のイエスが爽やかだ。
デイオゴ・モルガドというポルトガルのイケメン俳優。
どうかするとデビュー当時のブラピにも似ている。
なんだかセクシーという声もあるとかないとかで”ホット・ジーザス”といわれているらしい。
たしかにホストクラブならトップになれる?
イエス。
なんては不謹慎か。
他の登場人物も名前を知らない人が多くて、その点はリアル感があった。
ともかく最近は宗教がらみはめんどくさい。
つい昨日もM新聞連載でイスラムの話を描いたが
ムハンマドを描くのはまずいといわれたので、イスラム教徒を描いたが
誤解を受けるから若く描け、と指摘され、セリフも微妙に修正。
ほんと気を使ってる。

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