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zoom RSS 「パターソン」

<<   作成日時 : 2017/10/12 00:30   >>

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「パターソン」をシネマカリテで観る。
観たかった作品だがなかなかタイミングが合わなかった。
何も起こらないがそれゆえ些細なことでも驚きの事件になる。
こんな不思議な作品は初めて。
久しぶりのジム・ジャームッシュの映画だが
いままで以上に突き放して、よりぐっと落ち着いて穏やかな世界が広がる。
そして作品の中でも散々出てくる”詩”をこうやって映像化できるものだと感動する。
詩・ポエムは当然人間の心や美しい景色を絵にするものだけに
普通なら教科書のような絵になる。
でもそれでは当たり前。
このように日常の生活の中で生み出されるのが詩といえる。
でも普通の人の生活は、この主人公のように毎日同じようなパターンで行動し
さして何も起こらないのが普通。
時に変わった人とか、ちょっぴり驚くようなできごとに遭遇する。
普通はそれが消え去る。
でもこの主人公はナイーブで繊細な意識があるためか、どんなことでも詩にしたくなる。
人は見方によって毎日が全く新しく見えるかもしれない。
つまらないと思っていればつまらないものしか見えないが
面白いと思ってると面白いことが起きそう。
 アメリカ・ニュージャージー州パターソン。
この町はNYの北にある町で、普通の都市。
映画の中でウイリアム・C・ウイリアムズという詩人の話が出てくるが
この人の出身地でもある。
ウイリアムズの詩が「パターソン」という名の詩集になっている。
日本でも翻訳出版されているようで、その本を持った日本人も登場する。
その「パターソン」の日常を、パターソンという名の主人公を通して
何気ない日常を描く。
  パターソン(アダム・ドライバー)は市バスの運転手。
家には愛する妻のローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)とブルドッグのマーヴィンと暮らしている。
朝、
ローラの横で6時過ぎに目覚め、
シリアルの朝食を一人とって、歩いてバス会社に通う。
ローラは芸術肌で、壁紙に凝ったり服作ったりクッキー焼いたりの日々。
出発までの時間、運転席でノートに思いついた詩を描く。
パターソンにとってただのマッチ箱も詩のネタになる。
仕事が終わり、夕方家に帰ると郵便受けの傾きを直す。
なぜか毎日郵便受けが傾いている。
ローラと夕食。
たわいもない話がたのしい。
夜になるとマーヴィンの散歩、そして行きつけのバー、外にマーヴィンをつないで
ビールを飲んで店主のドク(バリー・シャパカ・ヘンリー)とたわいもない話。
そこには毎日喧嘩してる恋人たちが訪れる。
帰って寝る。
そんな代わり映えのない判で押したような毎日が続く。
時折、双子が目につくのは、ローラが双子が欲しいと言ったことから。
ほとんど代わり映えのしない毎日だが、何かしら些細な事件が起こる。
事件というほどのものではないが、それが毎日のスパイスのよう。
映画は月曜から始まり、月曜で終わる。
ほんとに何も起こらないが、なぜか見入ってしまう。
他人の日常を見てるような気恥ずかしさもあるが
多くの人は、自分も含め同じことの繰り返しの日々だ。
そんな日々を大切にしたいと思わせる。
「マンチェスターバイザシー」のように普通の話だが
この映画よりも何も起こらないのがすごい。

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前作「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」がやっとやっと久々に面白かった(笑)ジム・ジャームッシュの新作。 今作は前作の吸血鬼な派手さはなく、一つ間違えると大駄作化しかねない展開(汗) プロットは何処?というほど何も起こらない(笑) ...続きを見る
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