藤井龍二の馬耳映風

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zoom RSS 「ヒトラーへの285枚の葉書」

<<   作成日時 : 2017/07/20 01:47   >>

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「ヒトラーへの285枚の葉書」をヒューマン有楽町で観る。
なかなか重厚。
見ごたえある。
ただせっかくのドイツの作品なのに英語というのは違和感あり。
ここは是非ドイツ語でやってほしかった。
まあブレンダン・グリーソンやエマ・ストーン、ダニエル・ブリュールという
アイルランド・イギリス・スペインの俳優が出るからしょうがない?
でもこんなリアルな映画はもっとドイツ人を起用してほしかったな。
ヒトラーを題材にした映画は星の数ほどあるが
ここにまた視点を変えた反戦映画が誕生した。
まさに庶民の目で見る反戦。
それも一本のペンとハガキという、武器で戦った史実話。
 映画はナチス時代のドイツを生き抜いた作家ハンス・ファラダが、
当時のベルリンで実際に起きた事件を基に書き上げた
ベストセラー小説『ALONE IN BERLINベルリンに一人死す』を、
俳優で本作が長編監督3作目となるヴァンサン・ペレーズが映画化。
 1940年6月、戦勝ムードに沸くベルリン。
静かに暮らす労働階級のオットーとアンナ・クヴァンゲルのもとに一通の手紙が届く。
息子ハンスが戦死したという知らせだった。
失意に沈むアンナ(エマ・トンプソン)、
しかしオットー(ブレンダン・グリーソン)は工場に働きに出て行く。
格差社会がくっきりして、軍人が闊歩するヒトラー政権に疑問が湧く。
そこでオットーはひとり政権への批判をハガキにつづり、公共の場所に置くことを始める。
このナチス政権に批判を持ち共感する市民はどこかにいるはずだ。
その人たちに向けて、ハガキでメッセージを伝え、拡散を希望した。
まったく政権への批判が許されない時代に、この行為は犯罪ものだ。
しかし、明らかに間違った政治は許されるものではない。
息子の死により、自分らの命を顧みることはないと思い、ハガキをばらまく。
そのハガキは警察の知ることとなり、捜査が始まる。
責任者はエッシャルヒ警部(ダニエル・ブリュール)。
ハガキが見つかったところをプロットして行き、徐々に迫っていく。
オットーは夫妻でハガキを拡散したことで、その数は200枚以上になっていた。
ゲシュタポのプラル大佐(ミカエル・パーシュブラント)は早く犯人を挙げろと迫る。
やがて一人の男が逮捕されるのだが、
この男には息子が健在で犯人と思えない。
釈放するとプラル大佐の怒りを買い、無実の男を殺すことになる。
ゲシュタポが恐れるほどにハガキの枚数は増えて、270枚以上にも上った。
やがてオットーのミスから捜査が入る。
覚悟を決めていたオットーは慌てる様子もない。
しかし妻まで逮捕されたのは誤算だった。
ブレンダン・グリーソンとエマ・トンプソンというベテラン俳優の夫婦はお似合い。
グリーソンは毎度怪しげな雰囲気があるが、そのなかに良心というものが感じられる俳優。
今回もいい雰囲気の市井の人を演じてる。
エマトンプソンも最近端役が多かったが、今回はしっかり主演。
それも良妻賢母という感じで、弱いながらも芯の強い女性を演じて存在感すばらしい。
ダニエル・ブリュールも頭のキレる警察部が似合うが、政権への不満がくすぶる。
やっぱりいい人が出てしまうね。
ゲシュタポのやり方に疑問を持ちつつも優秀な警察としての役目を果たすが
最後は、オットーの全部のハガキを読み、自分もオットーになる。
そういえば全部で285枚だが20枚ほどは警察に届けられなかったという。
このことがベルリンでの良心を意味する。
 ナチス政権下でもこういう良心の人々はいた。
当たり前だが、政権のいいなりになるのは、どの時代でもおかしい。
それが圧政で抑えられている国はもっとおかしい。
日本も安倍政権下で共謀罪など怪しげな法案が通過している
だが最近は支持率も低下し、末期の様相になったのは自業自得。
ナチスまではいかなかったが、一強政権の怖さをまざまざ見た気がした。
日本にはまだ民主主義があるから、こういう政権はそのうち消えるだろう。
どこかのように3代も続く国などあり得ない。
その北朝鮮などの独裁国家ではこういう強権政治が続いている。
そんな政権下でも命をはって運動をしている人がいるに違いない。
ただ、国家が混乱すると内戦となり、さらなる悲劇が待つ。
そんなことをじわりと思わせてくれる良心的作品だった。



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